じいさんとすれ違う
ひとついいかしら?
私は台湾料理がどうも得意ではないよう。
なかなか冷めやらなかった私の小龍包熱がようやっと落ち着いたところで考えてみたら、
小龍包が好きなだけで、特に台湾料理が好きなわけではないよう。
ほら、そもそもスイーツとかも好きじゃないしね?
じいさん、まじごめん。
でもこれからもじいさんに会いに台湾に行くよ。
そう!イマドキな流行りの台湾だから。。とかじゃなく、じいさんに会いに!
アロー☆
まみんこです。
どうにかこうにかじいさんのいる寺(みたいなところ)に着いたわけよ。
タクシーで20分以上かかったと思われ。。
途中、運ちゃんが観光インフォメーションみたいなところに電話して通訳してもろたのね。
どうやら運ちゃんは、
どの大天后宮?
ということを私に聞いていたらしい。
台南市内には大天后宮が点在するらしく。。
つぅかー!
それなら行先も定かでないのに車走らせる、かぁ?
ましてや高速道路とか走っちゃう、かぁ?
まぁ、台湾のタクシー料金が安くてほんとよかったよね。
中洲あたりでヘベレケに酔っぱらって自宅までタクシーで帰るよりは安かったし!
いやいや、これも想定内!知ってた知ってた!モーマンタイ!
間違ってない。騙されてない。私の旅、全然順調!
むしろハイウェイをドライブしたい気分だった!
そんな順調な私にさらなるイベントが!(決してトラブルではない)
参拝方法がわっかんねー!
いや、多少調べてはきたよ?私だってね?それなりに本気っつったじゃん?
最初に受付で参拝セットみたいなのを買って~、本殿にいったんお供えして~、
お参りしたあとに~、金紙っつー神様のお金みたいなのを燃やす~、
みたいな手順だったっしょ?たぶん。
調べて来たんだってば。(ものすごくざっくり)
でもまずその『受付』がわかんねぇ!
つか、人がいねぇ!
さすが平日!しかも雨!だれもいねぇ!
おらこんな寺いやだ~、おらこんな寺いやだ~、台北で充分だ~。っつの。
寺の中をコソコソと覗いてたら、手前のカウンターに大量に並べられた参拝セットらしき(ネット検索した時の写真で見た!)ものを発見。
これよー!これこれ!これをね、買うの。そんでね、参拝すんの!
一瞬だけテンションあがったけど、どこで支払うの?だれに支払うの?
もうね、まじ全然わかんねー!
人で溢れていればちょっとくらい間違ったってじいさんも気づかないだろうし、
見よう見まねでみんなと同じように参拝すればいいけど、
まじでね、見本にするような人もいないわけよ!
しかもこちらもそこそこにパニックなのに、一緒に連れてきてた母さんが、
で?どうすると?どうやってお参りすると?誰もおらんやん!入ってよかと?どうすると?
もうね。
急かす急かす。
うっせー!と一蹴してしまいたいところだけど、じいさんに見られてるかもしれないからグッとこらえつつ、寺の様子を伺う。
もうね、うちの母さん、とにかくせっかち。
私はね、迷ったり考えたりするのも、時間が許すならじっくりやりたいタイプ。
後から調べたら、その寺にも参拝方法を図式化した看板があったらしいのね。
落ち着いてじっくり見渡せば、たぶん見つけられたはずなの。
でもすんげー急かされてっから。横からすんげーつついてくっから。
そんな看板とかもう目に入らないよね。
看板のやつ、隠れ蓑みたいのかぶってたと思う。
しかも、右往左往してたら5分と待たずに、分からんならもう行こうよ←とか言い出すのがうちの母さん。
急がねばー急がねばーってパニックに輪をかけてパニックな私。
これだから多少心細くても一人旅が好き。
一人でゆっくり自分の世界で思考をめぐらすのが好き。
と、その時。
ふらっと一人の女性がどこからともなく現れて。。
その女神様は、私に優しいアイコンタクトで導くように寺の中へ進んでいく。。
ここに線香を3本供えるのよ。
ここで3回お辞儀するのよ、ほら、こんな風に。。
この女神さまのおかげで右も左も分からないじいさんの寺で、
無事に参拝を終えることができた。涙
何度お礼を言っても感謝しきれないほどだったよね。
最後に女神さまがなにか質問をしたんだけど、
薄ら笑うしかできなかった自分まじ残念すぎてスライディングキックとかしたい。
その後は母さんとひたすらこの女神のような女性について語るっつーね。
語りつつ2人で涙するっつーね。
すっごい素敵な女性だったね。
なんでせめて名前とか聞かなかったんだろうね、私たち。(聞ける語力もないが。。)
写真でも撮ればよかったね。もう2度と会えないね。
それなら、自分もいつか、誰かに、別の形で返していくしかないね。。
っつって。
2人でひたすら号泣しながら飲むっつー。。
私はそこそこに酒豪。
そもそもうちの家系が酒豪。
中でも母さんに至っては恐るべき酒豪。
2人で旅行に行くと、国内、海外問わず、ヘベレケになるまで飲む。
そして翌朝起きてふと気づく。
どれがじいさんだったんだろう?
※台湾の寺には何体もの神様が祀られていて、順番に全部の神様に参拝します。